会長あいさつ

栃木県薬剤師会 会長就任のご挨拶

 令和4年6月19日に開催された、理事会ならびに一般社団法人栃木県薬剤師会第52回通常総会において、新会長を拝命し承認いただきました梅野和邦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

今回の役員改選では、旧執行部の中で、特に重要な業務を担ってきた多くの役員が引退を発表されたことから、喫緊の課題として、組織としての業務が途切れることなく機能することを念頭に運営にあたっていきたいと考えています。

また前任2人の会長が財政改革に積極的に取り組み、今期ようやく黒字を迎えたことに関しましては、三方一両損の精神で、会員、役員、職員の皆様には、それぞれに負担を受け入れてくださりあらためて感謝申し上げます。これからも財政につきましては適正かつ厳しく対処してまいる所存です。

 さて、栃木県の分業率は5年前の67.4%から令和3年度分として71.7%に増えているものの全国平均の75.3%からは3.6ポイント低い状況にあり、さらに分業対策を推し進めていきたいと思います。

 また、政府の出した「骨太の方針2022」では、医療の効率化、医療・介護費の適正化等を進めるため、DXを含む医療デジタルを基盤とした薬局業務の高度化が求められています。この流れは今後続いていくものと思われます。

 健康サポート機能の推進ですが、必要なすべての機能を持てない地域の薬局どうしが連携する仕組みを構築することはとても重要で、地域薬剤師会がその調整もしくはまとめ役となり、その地域全体として機能させることも有効な手段の一つになると考えていますのでご協力をお願い申し上げます。

 2年前に発生した新型コロナ感染症の状況は、いまだ終息に至らず薬局経営においても暗い影を落としております。このような中においても、会員はじめ地域薬剤師会の皆様には、医師会、歯科医師会、看護協会や行政と密接に連携して、各集団接種会場においてワクチン希釈やシリンジへの充てん作業など、円滑な接種体制の確保に尽力されました。また自宅等で療養をされている方々への医薬品提供体制を確保、維持いただいたことや、医療用抗原定性検査キットの提供に取り組んでいただきましたことにも、医薬品を扱うところに薬剤師ありと示すことができたことはとても誇らしく感じています。

 最後に、組織の体力は会員数にあることから、新たに入会したくなるような魅力ある会を目指して運営にあたってまいる所存です。どうぞ一層のご支援を賜りますようお願いしまして会長就任のご挨拶とさせていただきます。

令和4年6月
一般社団法人 栃木県薬剤師会
会長 梅 野 和 邦